「オシャレをあきらめたくない」想いを形に──遠鉄百貨店が紡ぐ、遠州綿紬と「Turbou」の新たな出会い
2025.12.09
まちと文化
地域文化の継承と発信の一環で、広島県福山市発のヘアアクセサリー「Turbou(ターボウ)」と浜松の伝統織物「遠州綿紬」を組み合わせた限定アイテムを販売しました。
まちと文化:地域文化の継承、発信
「Turbou」は、がん治療による脱毛に悩む友人の相談をきっかけに、広島県福山市のMITY turbouプロデューサー/diporto合同会社代表・髙田弥代氏が開発したヘアアクセサリーです。ターバンと帽子、両方の機能を備えています。市販の類似品には、デザイン性の乏しさや締め付けの強さといった課題がありました。そうした声に応えるため、試作と改良を重ね、誰でも簡単に着用でき、日常使いしやすいアイテムとして完成しました。

今回婦人雑貨特設会場では、浜松市浜名区の「ぬくもり工房」が手がける遠州綿紬を使ったモデル販売いたしました。遠州綿紬は、江戸時代から続く浜松の伝統織物で、柔らかな肌ざわりと、四季を感じる色合いが特徴です。この地域の素材を取り入れることで、商品に文化的な背景と温もりが加わり、地域の魅力発信にもつながりました。

「Turbou」は、無地やチェック柄など多彩なデザインに加え、ワイヤー入りの先端をねじることで、好みに合わせて形を変えられるのが特徴です。綿や麻といった通年使える素材を用いており、機能性と快適さを兼ね備えています。すべての商品は地元の縫製工場で一点ずつ丁寧に仕立てられ、パッケージにも地元の貼り箱工場が関わるなど、細部にもものづくりのこだわりが込められています。
また、売上の一部は、外見の変化に悩む方への支援に活用されており、社会的な意義も持つ取り組みです。「Turbou」は、特定の目的にとどまらず、年齢や状況を問わず「自分らしく装いたい」と願う方に向けたアイテムとして、多くの共感を集めています。
今回、販売会場を婦人服売場内に設けたのは、医療用途だけでなく、日常のファッションアイテムとして気軽に選んでいただきたいという意図によるものです。髪に悩みを抱える方に限らず、スタイルのアクセントとして取り入れる方も多く、「おしゃれをあきらめたくない」という想いに応えるアイテムとして好評を得ました。
今後も、地域の技術や文化、作り手の想いをつなぐ商品開発や販売を通じて、「まちと文化」を未来へつなぐ取り組みを続けてまいります。浜松から生まれる新たな価値を、これからも広く発信していきます。






