遠州織物を現代に伝える期間限定ショップ
2025.06.26
まちと文化
遠州織物を暮らしに伝える機会として、〈HUIS〉と〈teatrino〉の2ブランドによる期間限定ショップを開催しました。
まちと文化:販売を通じた地域支援、伝統文化の継承
静岡県西部の伝統織物「遠州織物」は、長年にわたり地域に根付いてきた産業のひとつです。高い技術と丁寧なものづくりによって生まれるこの織物を、日常に取り入れていただく機会として、2つの期間限定ショップを開催しました。展開したのは、〈HUIS(ハウス)〉と〈teatrino(テアトリーノ)〉。どちらも遠州織物を活用し、現代の暮らしに寄り添うプロダクトを提案しています。
HUIS:織物本来の魅力を活かした日常着
〈HUIS(ハウス)〉は、「日々の暮らしに馴染む上質な日常着」をテーマに、遠州織物を用いた衣服を提案しているブランドです。静岡県西部を中心とした織布工場で生産された生地を使い、国内で丁寧に縫製しています。
使用されているのは、旧式の「シャトル織機」で織られた希少な生地。1日に織れる量が限られるため生産効率は高くありませんが、その分、目の詰まった柔らかく軽い風合いが生まれます。派手さを抑えたシンプルなデザインが多く、性別や年齢を問わず、さまざまな方の暮らしに自然と馴染む服づくりが特徴です。
HUISの商品を通じて、普段の生活の中で地域の素材に触れる機会を提供しました。
teatrino:手仕事が映えるバッグと小物
〈teatrino(テアトリーノ)〉は、「手のひらで感じる上質さ」を大切に、日々の暮らしにそっと馴染むバッグや小物を提案しているブランドです。遠州織物をはじめとする天然素材や国内生産にこだわり、控えめで美しいデザインと、丁寧な縫製が特徴です。
製品はすべて、用途や素材の特性を見極めながら、静岡県西部で一点一点仕立てられています。見た目の派手さではなく、手にしたときの質感や使い続ける中で感じる心地よさを重視しており、日常の道具として自然に生活に溶け込むものづくりを目指しています。
遠鉄百貨店で開催された企画展〈コンフォート〉では、teatrinoのバッグのほか、天竜ジビエや環境配慮型の地元素材を使った商品もあわせて展開しました。
2ブランドを通じて、地域の技術や素材に触れていただくことで、日々の選択の中で地域や環境に目を向けるきっかけとなることを目指しました。







